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『Lue』のスッカラ

¥4,620 税込

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今回のステイホウム時に食器だとかカトラリーの存在意義みたいなものに改めて気づかされたひとも多いのではなかろうか。


どんなに美味しいカレーを拵えてみてもそれを盛る器や掬うものがいまいち貧相だと、やっぱりそういう味がする。逆に、レトルトなものでもそれなりのモノで食べるとそれなりの一時の食事になり得てしまうという事実。つまり人間は舌だけではなくて、眼だとか触感だとかその時々の想いだとか、いろんな感覚を駆使しながら毎回毎回ご飯を食べている。だから、奥さんや子どもや愛人と喧嘩しているときに飯を食べるとすべからく不味い。・・・いや、それは違う話かもしれない。


これは以前も書いた話だけど、僕がたまにしょうがなくよく行く飲食店にどうやら対した意図もなくプラスチックの器で出すメニューがあって、それを食べるたんびに小学校の給食だとか「配給制」だとかいう文字がちらついて、どうもうまく食事が愉しめない。箸がプラスチックに当る、あの「かつかつ」という音はまさに独特で、あれは実は某『吉野家』を始めとするファーストフード部の特権ではなかろうか。良い意味での飯と餌の中間地点。それならば話は分かる。いや、ということは、あの店は自分の店のことをファーストフード店と捉えているということか。ねぇそこのきみ、いまどきラーメンとはファーストフードかね? まぁそうかもしれない。


・・・話が一向にすすまない。これは岡山の『Lue』が手がける真鍮スッカラの広告なのだった。そもそも個人的に「スッカラ」という文字を愛してやまない。どことなくアヤシい語感や素っ気なく言い放つ感じ、なによりモノとしてのフォルムとそれ単体における真の頑強さ。いってみりゃアンナ・カリーナというよりジーナ・ローランズ、アン・ハサウェイというよりシャーリーズ・セロン、とどのつまりはまるでポン・ジュノ映画に出て来るいかつい警部がガシガシ飯とおかずを混ぜ喰いながら、皿に盛った辛い飯がたったいまスッカラカンになる直前のそのスッカラ感。ああ、あれぞまさしくスッカラ感。・・・もう今日はやめよう。

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